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November , 2018
Thursday

マグロ初競り、最高額は2年連続で下落

2015年1月5日(月)11時43分更新

 人によっては9日間という超大型連休が明け、多くのサラリーマンが仕事始めとなった5日、東京・築地市場では新春恒例の初競りが行われた。注目のクロマグロ(本マグロ)の最高落札額は1匹451万円。「うわっ、高(たか)っ!」と声が出そうだが、2年前には1億5540万円の値を付けたこともあるだけに、実は「エっ! ウソっ! 安っ!」が正解かも。

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今年の初競りで最高額を付けた大間産クロマグロ

今年の初競りで最高額を付けた大間産クロマグロ

 この日用意されたマグロは冷凍、生合わせて2010本。ようやく夜が明け始めようとしていたころ、すでに築地場内だけは競り人の景気のいい掛け声と鐘が鳴り響き、熱気に包まれていた。午前5時半ごろ、その一角で取引成立したのが重さ180㌔、まさにダイヤモンドのような輝きで黒光りする青森・大間産のクロマグロだった。1匹451万円(キロ当たり2万5000円)なり、競り落としたのは全国展開するすしチェーン「すしざんまい」で知られる喜代村だった。4年連続で最高額での落札となり、メディアでも有名な同社の木村清社長は「最高です。ハッピーです」と満面に笑みを浮かべ、思わず右の親指をつき出した。

 その後、このマグロは同社長自ら解体。各店舗に分配され、原価2500~3000円といわれるこのすしネタは、通常の店頭価格(1貫=大とろ398円、中とろ298円、赤身128円=すべて税別)で客に振る舞われた。もちろん店側は赤字だが、「今日一日、あらゆるメディアを通して、この話題で持ちきり。広告宣伝費と考えれば、元どころか数倍、いや数十倍の効果があったはず。すしざんまいにとって、まさに自らのご祝儀相場だったと言っても過言じゃない」(広告代理店関係者)。

 実際、今回の落札価格は昨年の736万円(230㌔=キロ当たり3万2000円)より4割ほど(キロ当たりだと約2割)安く、初競り価格の記録が残る1999年以降、2007年の水準(413万円)まで値を下げた。ちなみに史上最高値を付けた一昨年は1匹1億5540万円(222㌔=同70万円)、1貫の原価は4万~5万円と言われたが、その時も木村社長は涼しげに「いいマグロで日本を元気づけたい」というコメントとともに、メディアに引っ張りだこ。すしざんまいの名前と木村社長を、さらにメジャーに押し上げた。

 熾烈な落札価格争いが勃発したのは08年。香港資本のすしチェーン「板前寿司」が1匹607万2000円で競り落として以来だった。その翌年から銀座の高級すし店「久兵衛」と組んで09年(落札価格963万円)、10年(1628万円)、11年(3240万円)と4年連続で板前寿司連合が競り落とし、すしざんまいが12年(5649万円)と13年(最高落札額=前出)に板前寿司連合に競り勝った。ところが昨年、板前寿司が「さすがに高すぎる」と初競り争いから撤退したことで、14年に一気に前年の21分の1まで値を下げ、今年もさらに40%近くも値を下げた。「いくらご祝儀相場といえ、今までが異常。ようやくまともな相場に落ち着いた」と市場関係者は安どの表情を浮かべた。

 参考までに、よく話題に上る初競り相場は下記の通り。クロマグロのご祝儀相場はようやく落ち着きを取り戻したようだが、他はどうも過熱気味。とらふぐ以外は昨年のデータになるが、史上最高値更新が続出している。

 【とらふぐ】4日未明に行われた下関のとらふぐの初競りは、天候不順などの影響で水揚げ量が減少。こちらは昨年より2000円高いキロ当たり最高1万5000円で落札された。

 【夕張メロン】昨年5月23日、札幌市中央卸売市場で行われた初競りで、1箱(2玉入り)の夕張メロンに付いた落札価格は250万円。08年に記録した史上最高値に並んだ。最も品質のいいもので1玉1万円前後がせいぜいといわれる夕張メロン。1玉換算125万円、軽自動車並みの価格は、やはり行き過ぎ感はぬぐえない。

 【でんすけすいか】北海道中北部に位置する当麻町特産の高級すいか。すいか特有の黒と緑のしま模様がなく、全体が黒々と光沢のある皮に果肉は赤く、甘みが強くふつうのすいかより2回りも3回りも大きい。昨年6月10日、札幌市と旭川市の2カ所の青果市場で行われた初競りで、1玉最高35万円の値が付いた。これまでの最高額は08年の65万円。だいたい7~8月に出回り、ふつうは1玉5000~1万円で店頭に並ぶ。

 【ルビーロマン】07年に石川県が開発したブドウの高級品種。果皮が赤く、果汁の糖度は高い。とにかく粒が大きく、巨峰の2倍、大きいものだとゴルフボールくらいのものもあるという。通常価格は1房(30粒ほど)2万円前後で売られるが、昨年7月10日、金沢市中央卸売市場で行われた初競りで1房(30粒)55万円の値を付けた。11年に記録した50万円を抜き、史上最高値を更新した。1粒あたりの価格は、何と1万8300円ナリ。8月半ばに出荷のピークを迎えるが、年間の出荷量は1万5000房前後と少なく、偽物も多く出回り問題になっている。

 【太陽のたまご】宮崎県産のアップルマンゴーの中でも糖度15度以上、重さ350㌘以上など基準が最も厳しく、品質が最高なのが完熟マンゴーの「太陽のたまご」。ランクによって違いはあるが、最上級品で1個1万円は下らない。昨年4月10日、宮崎市中央卸売市場の初競りで1箱(2個入り)に付いた価格は30万円。タレントの東国原英夫が同県知事時代の08年に記録した20万円の史上最高値を更新した。

 


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