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「スポーツ革命」~四股名考

2015年2月20日(金)12時41分更新

 傘寿の大台まで、残り1年を切った本サイト特別顧問がお届けするご隠居コラム。前回に引き続き「スポーツ革命」と題し、再び人気復活の大相撲を取り上げる。今回は力士たちの四股名をジックリ考察し、一つの結論に達したという。「宇良の角界入りを機会に本名の使用を禁止せよ」というのがそれ。どうして、ご隠居、教えてご隠居。

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もし白鵬の四股名が本名だったら…

もし白鵬の四股名が本名だったら…

 まるでプロレスか軽業か、はたまたマジック格闘技かとまで思わせる相撲界の革命児・宇良和輝選手(関西学院大4年)が卒業と同時に今年、大相撲入りすることは前回お伝えした。相撲協会も近年、ファンサービスや協会内部の体質改善に努力中で、外国人力士の活躍と相まって、今年は『日本の国技・大相撲革命元年』になるだろうと、少々、年甲斐もなく興奮して書いている。

◇考え方に柔軟性があるかどうか

 相撲協会の体質については、相撲を担当したことがないし、あまり興味もなかったので、詳しいことはよく分からない。しかし、理事長から役員、幹部に至るまでそのほとんどが力士出身者で占められていることから、どうしても伝統を重んじる保守的な体質になっていることくらいは、全くの部外者でも想像はつく。今では大学出の力士や役員もかなり多いはずだが、役員、幹部の中には中学校を出るとすぐに初土俵を踏んだという人もいないではない。学歴云々ではなく、いかに〝相撲一直線〟タイプが多いかが少々問題なのだ。人格、教養、識見は学歴とは無関係だが、考え方に柔軟性があるかどうかだ。

 せっかくいいアイディアが出ても「それは伝統にそぐわない」とか「土俵に女性が上がるなど歴史上前例がない」とかいう教条主義でお蔵入りすることもあるだろう。すでに横綱審議会という名の学識経験者の参入はあるが、この方々は〝横綱〟という神聖な地位にふさわしいかどうかの当落を審議するのがお仕事で、協会内部の細々とした問題には全く関与していない。だから、部外者のジジィがあえて言わしてもらおうか。

◇もし外国人力士の四股名が本名だったら…

 今回は力士にとっては「第二の名前」と言うべき四股名はどうやって決まるのか。これまでの流れを見ている限りでは所属する部屋の親方が幾つか候補を出して力士本人に示し、両者が納得の上決められていたのではないか。ときどき「えっ?」と首をかしげたくなるような四股名にお目にかかることもあるが、白鵬だの、鶴竜だのといわくありげな四股名も多い。多分、各部屋の後援者に知識の豊富な人がいて、四股名の命名や大関、横綱昇進時に使者に対して述べる口上などにアドバイスをするのだろう。それはご自由でジジィが口を挟むつもりはない。しかし、今回の宇良クンが自分の四股名について「当分は本名の宇良のままで」と言っているのが問題なのだ。遠藤やその他にも前例があるから、ダメとは言えないだろうが、これは今回から禁止にしてもらいたい。でないと、前例を口実にどんな事態が起こるか分からないゾ。

 例えば外国人力士だ。いま横綱を張っている白鵬が仮に「本名でお願いします」と言って譲らなかったらどうするか。彼の本名は『ムンフバティーン・ダワージャルガル』という。名字を使うにしても名前を使うにしても、呼び出しさんは大変だぞ。朝青龍だともっと大変だ。本名『ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ』をどう呼び出すか。また、もし韓国から新弟子が入ってきたら、これはこれでまた厄介だ。多い姓はイ、オ、キム、チャン、チョン、チ、など一字姓、一音姓が多い。もし彼らが〝前例〟をたてに「どうしても国のため、親のため」とごり押ししてきたらと思うと、気の小さいこのジジィは心配で夜もオチオチ眠れなくなる。だから、宇良クンよ、頼むから前回、このジイサンが提案したとおり、せめて『宇良ノ浦』くらいのところで勘弁してはもらえまいか。国技を海外の脅威から守るためにも…ネ。


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