「テレビ紳士録」第6回~キャスター各位
あの人、この人、どんな人?――本サイトご隠居顧問が、テレビで見かける気になる人物をクローズアップ――アラサン世代(傘寿)の独自目線で人物ウオッチした「テレビ紳士録」。今回は、ひとまず物議を醸している某…別に隠すこともなく日テレの上重アナは置いといて、情報番組の人気キャスター各位に焦点を当てた。そしてご隠居はこう問いかけた。「皆さん、国際電話で話したことないのでしょうか?」と。
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東京では6チャン『ひるおび!』の恵クン、4チャン『ミヤネ屋』の宮根さん、お元気でのご活躍ぶりを拝見しご同慶の至りです。そして、このお二人よりはずっとご年配ですが5チャン『スクランブル』の橋本さんも、年齢を感じさせない午前~午後をまたぐ1日3時間もの采配ぶりは特に尊敬の念さえ感じるほどです。これが月曜から金曜までの毎日というのですから、いくら銭のためとはいえ頭が下がります。
ついでで申し訳ありませんが、6チャン『あさチャン!』の夏目三久さんなど、月~金だけでは体力が余るほどお若いらしく、日曜日の夜は古巣の4チャン『真相報道バンキシャ!』ほか、バラエティーなどにもレギュラー出演するたくましさ。ネット情報によると、いまの時代ではホンのご愛敬と言えるような写真が問題視されて日テレを退社したとたんにブレークしたとか。人生、これだから面白いのです。でも、あまり無理をしてせっかくの美貌と(まだ見たことはありませんが)美肌を失わないようにね。このほかのキャスターとして、同じく4チャンから独立した5チャン『モーニングバード』の羽鳥慎一クンがいますが、この人には早朝の腫れぼったい顔とテンションの低さを何とかしてもらえれば、そのほかのことは自由にやってください。多分、君は褒められて成長するタイプでしょうから…。
◇会話がなかなか成立しない
話を戻しましょう。最初のお三方にお尋ねしますが、ふだん、国際電話をよくお使いになりますか? ひょっとして、そんな雑用はスタッフに任せっぱなしにされているんでしょうか。いえね、このところ海外の記者や駐在員と本番で会話をすることが増えましたよね。イスラム国事件とか航空機墜落事件とか。その時のキャスター様方の話が相手のしゃべりとかぶって、視聴者がイライラさせられることが多いのです。
国際電話になれない人が陥る穴なのですが、いつもの電話のつもりで会話すると、通信衛星が遠いところにあるため、声が届くのが遅れるので、なかなか会話が成り立たず、料金だけが嵩んでいくせつなさ、もどかしさ。それを重要な中継場面で視聴者が味わわされるのは、正直いって愉快なことではありません。特に先の短い年寄りには、このイライラのためせっかくの寿命が縮まりそうで腹立たしいくらいです。
◇相手の話を引き出すのが仕事
日本⇔アメリカ間の国際電話は両国の間が海底ケーブルでつながっているので、通信衛星経由での時間差がなく国内のように普通に会話ができるのですが、アメリカ以外の地域は衛星のお世話にならざるを得ません。だから天才的な腹話術師のいっこく堂がよくやる「口の動きより遅れて出てくる言葉」の芸じゃないけど、このタイミングで自分がしゃべったり、相手の話を聞いたりしないと、なかなか会話がすんなりと進まず、視聴者を困らせるのです。キャスターをされるくらいの人物は人並み外れた顕示欲の持ち主で、いつものスタジオでの会話のように、相手の話が終わらないうちに自分のしゃべりをかぶせたりすると、われわれ視聴者より先に海外の現地で報告する人が困ってしまいます。
その辺は百もご承知かと思っていましたが、最近の報道でみる限り決してそうではないようです。キャスターとして、自説をとうとうと述べるより、相手の話を引き出すのが仕事であることを勉強してもらうと同時に、衛星中継でのしゃべり方の訓練もぜひお願いしますね。これで自分を抑える事にも繋がり、一石二鳥ではありませんか。