今日見新々(2月27日=金)
日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースをコンパクトにまとめた「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。
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【自殺した後藤騎手に何があったのか】
この日は午前中からショッキングなニュースが飛び込んできた。日本中央競馬会(JRA)の人気騎手、後藤浩輝騎手(40)が茨城県内の自宅で首をつった状態で見つかった。自殺したものとみられている。
「まさか」――周囲からは一様に同じ言葉が返ってくる。25~26日にかけて後藤騎手は栃木の「ホテルニュー塩原」に宿泊した際、当日、行われていた歌手の宇都ノ宮晃歌謡ショーを観賞し、その様子を画像付きで自身のフェイスブックに掲載していた。団扇を両手に持って「ズン!ズンズン ズンドコ ア・キ・ラ~~ッ?ってやってきました*\(^o^)/*」と報告、公演後、宇都ノ宮と笑顔でツーショット写真を撮っていたほどだった。
後藤騎手は頚椎骨折や頭蓋骨の亀裂骨折など、これまで何度も落馬による大ケガをし、特に12~13年には1年以上も戦線離脱、昨年も頚椎骨折で約7カ月の入院とリハビリの後、11月に復帰していた。先週21日の東京11レースのダイヤモンドステークスでもリキサンステルスに騎乗して落馬、頸椎ねんざと診断されたが大事に至らず、翌22日の京都競馬場では8レースに騎乗し、2勝を挙げていた。一部にケガの回復が思わしくなく、それで悩んでいたのでは、という推測もあるが、後藤騎手を知る関係者の多くは「ケガが原因とは考えられない」と断定する。
「じゃあナゼ?」という疑問が渦巻くが、後藤騎手は芸能プロダクションのオスカーに所属し、現役騎手の中では最も芸能活動に力を入れていた騎手としても知られている。そのため訃報に際し、競馬番組で共演したタレントの優木まおみ(34)や篠田麻里子(28)、カンニング竹山隆範(43)や麒麟の川島明(36)などが追悼のコメントを出し、故人の死を悔やんでいた。妻は10年に結婚したタレントの湯原麻利絵(36)で、二人の間には間もなく2歳になる娘がいる。それだけに「2人を置いて先立つなんて、考えられない。とにかく奥さんが心配です」というのは後藤夫妻と親交のある関係者だ。
JRAデビューは92年、これまで通算1447勝を上げ、現役騎手で10位、歴代16位(27日現在)という輝かしい戦績を誇る後藤騎手、今週も中山で15レースの騎乗が予定されていた。誰もが理解に苦しむ突然の死は、決して他人には知ることのできない悩みや苦しみ、また大きな闇があったのかもしれない。「芸能界入りしたことが結果、彼の死を早めてなければいいのだが」というある芸能関係者の話は気にかかる。自らの命を絶つに際し、後藤騎手は何を思っていたのだろう。あまりに早い死だった。合掌。
【上村君リンチ殺人事件の犯人逮捕】
川崎市川崎区の多摩川河川敷で惨殺体で発見された市立大師中学1年、上村遼太君(13)殺人事件で、この日、いずれも同区在住で無職の18歳の少年Aと17歳の少年BとCをそれぞれ殺人容疑で逮捕された。3人は遊び仲間で、3人とも容疑を否認。特にリーダー格のAは同区内の自宅から弁護士を伴ってタクシーで川崎署に乗り付け、白いマスクで顔を隠し、ズボンのポケットには手を突っ込みながら、ふてくされた態度で同署の中に入っていったという。Aは弁護士に対し、殺害当時は家にいたと主張し、殺人への関与を否定していたというが、警察の取り調べには「(上村君殺害に関しては)何も言いたくない」と〝黙秘権〟を行使しているという。「もちろん少年を相手にしているだけに、取り調べも難しい面はあるが、よほどのことがない限り、そう時間がかからずに自供は得られるはず」というのは警察関係者だ。またBは「殺した覚えはない」、Cは「近くにいただけで殺していない。でもAが(上村君の)首を刺すのを見た」と話しているという。
「心理カウンセラーなどと称する専門家が情報番組で『ふだんはそうでなくても集団心理が働くと、途端に残忍になる』と今回の事件を分析していますが、だからと言ってあのような残酷な殺人事件が許されるわけはない。できればこの3人を3人とも、少年法を改正したうえ、死刑が無理なら日本でも終身刑をつくって一生刑務所から出られないようなシステムをつくってほしい。社会復帰させたところで、それこそ彼らが更生する保証なんてどこにもない。市民の安全を最優先に考えるなら、彼らを刑務所から出さない事です」
小学5年生の男子児童を持つ母親(37)の切実な願いだ。このところ頻繁に繰り返される残忍な殺人事件、再発防止のためにはどうするべきか、くどいようだが、すべての事件において動機や経緯の徹底分析と解明が求められる。
【「天地人」の原作者死去】
2009年放送のNHK大河ドラマ「天地人」の原作(同名=06年)でも知られる歴史作家の火坂雅志さん(本名・中川雅志さん)が急性すい炎のため、26日に亡くなっていたことがこの日、わかった。享年58。火坂さんは早大在学中から文学サークルで活動し、出版社に勤務した後、88年、「花月秘拳行」で作家デビュー。安土桃山時代の堺商人、今井宗久を描いた「覇商の門」(01年)や徳川家康の側近で臨済宗の僧、金地院崇伝を描いた「黒衣の宰相」(01年)などが代表作。葬儀、告別式は近親者のみで行う。
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