今日見新々（２月４日＝水）
日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースをコンパクトにまとめた「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。
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【イスラム国関連】
未明に飛び込んできたイスラム過激派組織イスラム国にとらわれていたヨルダン空軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉（２６）の無残な処刑映像は衝撃だった。ユーチューブで公開された映像は残酷そのもの。オレンジ色の囚人服を着せられ、鉄製と見られる檻の中に立たされた同中尉の足元から火の手が上がり…生きたまま焼き殺すという、まさに悪魔の所業、神をも恐れぬ蛮行に世界中から非難の声が上がった。それにこの処刑が実行されたのが１月３日（日本時間４日未明）と見られ、フリージャーナリストの後藤健二さん（享年４７）との人質交渉の際はすでに殺害されていたこともわかった。当然、当事者であるヨルダン政府は大激怒。「目には目を、歯には歯を」ではないが、ヨルダンの刑務所に収監中で当初、後藤さんとの人質交換指名を受けたサジダ・リシャウィに加え、イスラム国の前身「イラクのアルカイダ」幹部だったジヤド・カルブリの両死刑囚の死刑を即日執行した。こちらは絞首刑だったとみられる。
世界が改めてイスラム国に怒りと脅威を膨らます中、日本国内では自民党の高村正彦副総裁が、後藤さんを「蛮勇」と呼び、大きな波紋を呼んでいる。高村氏によれば、日本政府の３度にわたる警告にもかかわらずテロリストたちの脅威にさらされている地域に入ったことは「真の勇気ではなく、蛮勇と言わざるを得ない」と断罪したのだ。「真の勇気というのなら、それは政治家であるあなたたちにそっくり返したい。アメリカにいい顔したい、いやアメリカの顔色伺うばかりに２億㌦を支援して悦に入り、今度はイスラム国に宣戦布告するような発言をして日本人を恐怖のどん底に突き落としている。蛮勇というなら、まさに安倍総理が日本一の蛮勇じゃないか」（あるフリージャーナリスト）。
高村氏は後藤さんを「使命感が高く、勇気ある人」と評しながら「後藤さんは自己責任だと述べられたが、個人で責任を取り得ないこともあることを肝に銘じていただきたい」と指摘した。「もちろん、再三の渡航中止要請を聞き入れなかった後藤さんに全く落ち度がないわけではない。ただ気になるのは後藤さん、それに同じくイスラム国に殺害された湯川遥菜さん（享年４２）ともに、週刊誌上で当人たちを貶めるような特集がかなり組まれていたこと」というのは前出のジャーナリスト。
「湯川さんも自殺未遂しただとか、アソコを切り取ったとかヒドい書かれようだったが、後藤さんはさらにひどかった。かつて風俗店をやっていたとか、勤めた会社を３ヵ月で辞めたとか、離婚歴があるとか、だから何だよという話ばかり。しまいにはカネに汚いみたいな書き方していた週刊誌もあった。後藤さんが法的に許されざる大罪を犯したというなら批判されても仕方ないが、今は世界中の罪のない一般市民が戦場でどれほど苦しめられているか、それを一番に伝えていたのが後藤さんだった。出る杭は打たれるじゃないが、戦場ジャーナリストとして成功を収めていた後藤さんを良く思わなかった同業他者が流したか、もしくは後藤さんがヒーロー扱いされれば都合の悪い誰かの情報に週刊誌が丸乗りした結果、このような特集が横行したように思える。高村さんの『蛮勇』発言だって、わざわざそんな言葉を使う必要などなかった。『残念な行動だった』で十分伝わるはず。どうも高村さん個人の発言でないような気がしてならない」（同）
何はともあれ、再三再四、本サイトでも伝えている通り、日本もイスラム国の標的にされたことだけは間違いない事実。後藤さんが悪い、安倍首相が悪いという前に、我々一人一人、つねに責任を持って行動しなければいけないのだけは確かなようだ。
【ＥＴＣ】
・「ナマのとんかつって、どんな味がするんだろう」って考える前に、豚肉は火を通して食べるのが常識と言いたいが、そんなナマのとんかつが具に入った「恵方巻」が問題になった。名古屋三越栄店で３日に販売された恵方巻３４本がそれ。購入した客からの指摘で判明した。今のところ体調を崩したなどの報告はないというが、同店では平身低頭、謝るしかない。何でも、この恵方巻は愛知・春日井市内の食品会社が製造したもので、他社から仕入れた冷凍肉を解凍して恵方巻の具にしていた。去年はすでに調理済みのとんかつを解凍するだけだったため、今年も同様に揚げた肉がきたものと思い込み、ナマのまま巻いてしまったのだとか。食の安全が叫ばれる昨今だが、よもや一流百貨店で販売される恵方巻の具にこんな不手際があるとは誰も思いもよらなかったに違いない。でもナマの豚肉にナマのパン粉…どう想像しても食べられた代物ではない。というかお腹を壊したという報告がないということは、食べた人は皆、よほど胃が丈夫とみたがいかがだろうか。
ヘリウムガスで思わぬ災難に見舞われたアイドルグループ「３Ｂ ｊｕｎｉｏｒ」。メンバーの一人が今も入院中だ（写真はＢＳ朝日ＨＰから）
・アイドルグループ「３Ｂ ｊｕｎｉｏｒ」の１２歳のメンバーが番組収録中に倒れ、意識不明のまま救急搬送されていたことがわかった。テレビ朝日が東京都内で会見を開き明らかにした。去る１月２８日、ＢＳ朝日で放送中のバラエティー番組「３Ｂ ｊｕｎｉｏｒの星くず商事」（毎週土曜日午前３時からの３０分番組）を同局本社内のスタジオで収録中、ゲームの一環として５人１組で声が変わる市販のパーティー用ヘリウムガスを吸っていた。その最中に１２歳の女性メンバーが突然意識を失い倒れたという。同社の説明ではしばらく容体の推移を見守り、回復の兆しも見えてきたので発表した。専門家の話ではヘリウムガスを急に吸い込んだことで脳の血管に空気が入り、血流が妨げられた結果「脳空気塞栓症」を引き起こしたのだという。缶入り５０００ＣＣのこのヘリウムガス（ヘリウム８０％、酸素が２０％）には「大人用」と書かれていた。同社では「安全管理に問題があった」と謝罪し、７日の放送は中止にした。同グループは１０～１６歳の２６人組、スターダストプロモーション所属でももいろクローバーＺも旧３Ｂ ｊｕｎｉｏｒのメンバーだった。１２歳のメンバーは回復基調とはいえ、いまだ意識が十分に戻っていない状態だという。一日も早い完治を願いたい。
・トヨタが２０１５年３月期の連結業績予想を上方修正し、前期比１７．８％増の２兆７０００億円（当初予想２兆５０００億円）になる見通しだと発表した。２年連続で最高益を更新し、売上高も２７兆円、純利益２兆１３００億円も全て、今までの記録を更新する。折からの円安と米国内での販売好調がさらに業績を押し上げた。まさにアベノミクス様々の好調ぶり。しかしながら売上高の２７兆円って国家予算（２０１５年度一般会計＝９６兆３４２０億円）の約３割（２８％）に匹敵！ さすが日本一の企業といいたいが、カネ持ちはさらに潤って、他との差をさらに拡大…貧富の差がこれ以上広がらないことを願いたい。
