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April , 2024
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今日見新々(3月11日=水)

2015年3月11日(水)11時52分更新

 日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースをコンパクトにまとめた「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。

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 【震災復興策は犠牲者に胸が張れるのか】

表面的な復興は進んでも、ずさんな問題も散見される(写真は「東日本大震災 報道写真全記録2011.3.11-4.11」=朝日新聞社刊)

表面的な復興は進んでも、ずさんな問題も散見される(写真は「東日本大震災 報道写真全記録2011.3.11-4.11」=朝日新聞社刊)

 2011年3月11日午後2時46分、宮城県沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が東日本を襲った。宮城・栗原市で最大震度7を記録し、宮城、福島、茨城、栃木の4県37市町村で震度6強を記録、また首都圏でも千葉・成田市や印西市、埼玉・宮代町では震度6弱、東京や横浜をはじめ、震度5強に見舞われた地域はかなりの数に上った。東京・九段会館の天井の一部が崩落し、2人の死者を出すなど、首都圏にも被害は拡大したが、やはり揺れ以上に被害を大きくしたのが津波や原発事故といった二次被害。死者は11都道県で1万5891人(3月10日現在=以下同)、行方不明者も2584人に上り、宮城(死者9539人、不明者1249人)、岩手(4673人、1129人)、福島(1612人、202人)の3県で実に死者の99.6%、行方不明者の99.8%を占めている。

 被災各地ではさまざまな思いを胸に震災後、4年目のこの日を迎えていた。いまだ23万人近くが避難生活を余儀なくされ、東京電力の原発処理も決して順調に進んでいるとは思えない。何度も繰り返される福島第1原発汚染水の流出、最近も側溝にたまった水から1㍑当たり1900ベクレル(通常は100ベクレル)の放射性物質を検出したと発表されたばかり。それが港湾内に流れ出したというからたまらない。風評被害は決して許されないが、消費者心理からすると一向に解決されているとは思えない事後処理を見ていると、不安になる気持ちもわからないではない。

 また2011~13年の3年間に国が復興予算として計上した約25兆円のうち、14年3月末時点で9兆円が使われず、国庫にも5兆円ほどがそのままになっていることが分かった。さらに政府が出した2015年度予算案には復興予算の一部に東日本大震災とは全く関係のない防衛省の大型輸送ヘリコプター(熊本の陸上自衛隊高遊原分屯地所属)の修復費用約12億4000万円など、総額14億円もの予算が計上されていることが判明。物議を醸している。

 この日、安倍首相は首相官邸のホームページを通して映像と音声で国民にこう呼びかけた。

「ご遺族の方々、被災された方々の消えることのないご心痛に寄り添いながら、復興を加速しなくてはいけません。この一年、被災地を訪れるたびに少しずつ風景も変わり、一歩ずつ進む復興の歩みを実感することができました。しかし一方でハード面の復興は土台でしかありません。復興への主役は言うまでもなく前を向いて歩む一人一人の人です。(中略)明日から震災後5年目がスタートします。国民が一丸となって新たな一歩を踏み出しましょう」

 安倍首相は映像の中で「私も毎日、官邸で福島産のおコメをおいしくいただいています」とも語っていたが、これに対し、本サイト読者の東京都在住の40代の自営業者はこういう。

「まあ『私もこうやって被災地を応援しているから、皆さんも応援してください』と言いたいのだろうね。仮に本当に(福島のコメを)食べていたとしても、自ら言うような話じゃない。かつてO157の問題で厚生大臣(当時)だった菅さん(直人元首相)がカイワレダイコンをテレビカメラの前でバクバク食べたのを思い出した。パフォーマンスとまで言わないが、だから何?って話で、大事なのは被災者一人一人にどれだけ行き届いたケアができるかでしょ。復興予算を防衛予算など被災地と直接関係ないところに使うなんて言語道断。25兆円からすると14億円は少ないように思うけど、100万円を1400人に配ることができる額。福島産のコメを食べてどうこう言う前に、復興対策をシッカリやってほしいというのが被災者たちの願いじゃないのかな」

 4年の月日が流れても、いまだ仮設住宅で暮らしている被災者が山ほどいて、家族バラバラに暮らしている人も多い。そして汚染水や除染廃棄物の処理など、ただいたずらに時間が経過しているだけで、いつすべての処理が終わるかさえわかってはいない。民主党政権時に起こった災害とはいえ、もともと原発推進は自民党政権時からの国家プロジェクトであり、安倍首相もガチガチの推進派として知られている。だからこそ口先だけでなく、しっかりした復興対策が求められているのだ。一日も早い復興は日本国民の総意であり、突然の悲劇に見舞われ、志半ばでこの世を去った多くの犠牲者たちもそう願っているに違いない。改めて犠牲者に恥じない復興が求められる。合掌。

 【本サイトが危惧した通り、またも鳩山氏が日本を裏切った】

 ロシア訪問中の元首相で、現在、東アジア共同体研究所理事長の肩書を持つ鳩山由紀夫氏(68)が政府、外務省、そして多くの国民もが反対していた係争地域のクリミア入りを果たした。同地は昨年3月、ロシアが一方的に編入したことで国際問題に発展、いまだ欧米諸国や日本をはじめ、多くの国では実質ロシアの支配下にあるクリミア編入を国際法違反だとして認めていない。

 しかし今回、鳩山氏はロシアの許可を得てクリミア入り、すでにこの時点でロシアのクリミア支配を認めたも同然だった。さらに同地で行われた記者会見では「(クリミア)市民の幸せそうな生活ぶりを見ることができた。(ロシア軍の)軍事的な影響を受けずに住民投票が行われたことは明白。、西側のメディアが伝えている情報は偏っている」と述べた。

「記者団から『(鳩山氏の)クリミア訪問は日本政府から批判されているが』と聞かれ、その答えに思わず大笑いした」というのは外交問題に詳しいA氏だ。

「『批判されるのは我々の仕事が重要だから』と答えたという。重要ねえ。もはやそう思っているのは当人だけで、誰もそう思っていない。日中の尖閣問題しかり日韓の慰安婦問題しかり、彼の国にノコノコ出掛けていっては、歓待を受けるたびに先方に都合のいい持論を展開してきた。今回もまたロシアが大喜びする発言をしてしまった。本当に懲りない人だ」

 ただいかんせん、世界的に見て鳩山氏は日本の元首相。彼の発言は日本の外交上、大きな責任を持つし、決して軽くはない。現政権と180度意見が食い違えば、まさに二枚舌外交のようになってしまうし、世界に示しがつかない。何より日本がいよいよ信用されなくなる。「ここまで来たら、もはや元首相だからと遠慮することはない。非現実的な話かもしれないが、国家反逆罪は行き過ぎでも、せめて旅券を返納させるくらいの強権を発動しなければ、このまま彼を野放しにしておくと国益を大きく損失させる恐れがある」(A氏)

 いやはやお騒がせぶりは、もはや宇宙人を超えたと言えなくもないが、いたるところから「鳩山さん、頼むからもう何もせずにおとなしくしてくれ!」という叫びが聞こえてくる一方で、 きっとしてやったりのプーチン大統領は、元KGBらしいあの独特の鋭い目つきで、1人ほくそ笑んでいるに違いない。


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