今日見新々(4月17日=金)~①政権与党がメディアを聴取する異常事態②漫画家の小島功さん死去
日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースから厳選ネタをピックアッツしてお届けする「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。
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【政権与党がメディアを聴取する異常事態=NHKはまだしもテレ朝の行動に批判の声】
自民党情報通信戦略調査会(会長・川崎二郎衆院議員=元厚労相)はこの日、テレビ朝日の福田専務、NHKの堂元副会長ら幹部を呼んで事情聴取を行った。これは去る3月27日に放送されたテレ朝のニュース番組「報道ステーション」の生放送中に、コメンテーターで元経産官僚の古賀茂明氏が降板理由を「菅官房長官をはじめ官邸からバッシングを受けた」と一方的に発言したこと、またNHKは昨年5月放送の「クローズアップ現代」で多重債務者の出家による名前の変更を紹介、新たな融資詐欺を紹介する際にブローカー役を仕立てたヤラセ疑惑が持ち上がっていることについて問題視。同調査会は「この2つの案件とも、事実が曲げられた放送がされた疑いがある。そのことについて、キチッと自律性を持って放送協会(NHK)、またはテレビ朝日が対応していくということが基本だ」(川崎会長)として、両局から事情を聞いた。ただ非公式の中、話は進んだため詳細は伝わっていないが、会談後、テレ朝の福田専務は「誤解が生じていたら困るので、いい機会だと思い出席した」と語った。
ただ民主党サイドからは「一歩間違えば報道の自由を著しく損なう由々しき事態だ」という厳しい声が聞こえてきただけでなく、自民党内部からも「政権政党の圧力ともとらえられかねない。もう少し慎重に対応したほうがよかったんじゃないか」という意見も少なくない。またメディア問題に詳しい関係者からは「古賀さんの発言がいい悪いは別にして、政権政党というのは常に厳しい目が注がれる。それは権力サイドであるが故、致し方ない側面がある。そもそも放送法というのは、権力側に都合のいいように利用されないためにあるもので、それこそそれが公平公正、中立な放送につながる。もし明らかな誤報や誹謗中傷があり、どうしても捨て置けないというのなら、放送法ではなく、個別に裁判に訴えていけばいいだけの話。ちなみに今回、NHKのヤラセも一緒に問題にされたが、恐らくバランスを取るためだろう。要するにテレ朝をスケープゴートにすることで、民放各局、NHKも含め〝安倍政権に批判的な報道をしたら、放送法があることを忘れるなよ〟という暗黙の脅し」
ある放送局の現場の中堅局員はこう言って嘆息した。「テレ朝の専務も自民党に呼ばれてノコノコ出掛けていったようだけど、『自民党に呼ばれたからって、いちいち行ってらっか。こっちだって命がけで報道してんだ。文句あんならテメエのほうから来やがれってんだ』ぐらいのタンカを切れるお偉いさんはいないのかね。どんどん報道機関、少なくともテレビ局は与党化していくだろうね」
政権政党を闇雲に批判するのは決して許されることではない。ただだからと言って事あるごとに放送法をチラつかせては、これまたさまざまな弊害が出てくる。政権サイド、報道サイドもぜひそのあたりを慎重に検討して、より良い国造りに尽力してもらいたいものだ。
【漫画家の小島功さん死去】
日本酒メーカー「黄桜」のキャラクター(カッパ)デザインでおなじみの漫画家の小島功さんが14日に亡くなっていたことがこの日、わかった。享年87。昨年11月に脳出血で倒れ、療養中だった。小嶋さんは1949年、漫画家としてデビューし、56年、「週刊アサヒ芸能」で「仙人部落」の連載を開始、昨年まで計2861回の長期連載となった。また65年から17年間にわたりバラエティ番組「11PM」(日本テレビ)にレギュラー出演するなど、多方面で活躍した。「カッパっぱ、るん、ぱっぱ、カッパ黄桜、カッパっぱ~」…そう歌いながら、小島さんに献杯!
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