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緊急ご隠居コラム~安倍内閣の悪夢

2015年2月1日(日)11時18分更新

 後藤健二さん殺害の一報は、日本人を怒りと悲しみのどん底に突き落とした。本サイトのご隠居顧問もそんな一人だが、この問題が発生した直後から、ご隠居が感じていたことがあった。このままでいいのか我がニッポン――「後藤さんへの償いは拉致被害者の救出だ」と安倍首相にエールとアドバイスを送った。

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後藤さん殺害の模様が動画サイトに投稿された

後藤さん殺害の模様が動画サイトに投稿された

 平成27年2月1日午前5時過ぎ、あってはならない事態が起こってしまいました。安倍首相は「ご家族のご心痛を思うと言葉もありません」と後藤健二氏が殺害されたことを認めたコメントを涙声で発表されました。後藤氏がイスラム国に捕われてから10日あまり、その間、一国を率いる総理大臣として、いろいろ批判もありますが、その昔「ハイジャック事件」や「連合赤軍事件」で見せた歴代の内閣のうろたえぶりが見えなかったのは「さすが」と感服申しあげております。ただ唯一、歯がゆさを感じたとすれば、『ゴルゴ13』の愛読者でいらっしゃるあのダンディーで苦みばしった副総理ドノが、あなたのすぐそばに座っていながら、あまり心の支えになっていないらしかったことでしょうか。こんな時こそ、お似合いの中折れ帽の庇を右人差指で〝ツイ〟と上に持ち上げながら「私に任せなさい」と、頼もしげに言ってほしかったなぁと思うのは「無い物ねだり」に過ぎるというものでしょうかね。要はだれがトップに立っていたとしてもこれ以上の結果は得られなかった、ということだけは言えそうです。

◇できることからコツコツと…

 今回の事件で後藤さんの母親が「政府の皆さん、もう時間がありません。どうか健二の命を助けてやってください」と悲痛な表情でおっしゃったとき、同じような悲痛な叫びをあげて政府に訴える人たちを思い浮かべていました。言わずと知れた北朝鮮による拉致被害者の家族の皆さんです。すでに何十年と訴え続けているのに、なんの進展もないまま、家族の皆さんは年齢を重ねており「もう時間がありません。私たちが生きている間に国に帰れるよう、どうか助けてやってください」と…。この案件にはとりあえず〝何時間後〟という差し迫った刻限はありませんが、今回の「日没までに」と「何十年」という拉致問題を比べただけで、心苦しくも瞬間的に否定しようのない絶望感を抱いてしまいました。深くお詫び申し上げるとともに、お二人のご冥福を心からお祈りいたします。

 拉致問題は何も安倍さんだけに責任があるわけではないのですが、2002年9月、小泉さんが北朝鮮に拉致を認めさせ、何人かの帰還に成功した記憶が鮮やかだっただけに、その後の進展のなさにすべてが安倍さんにかぶってしまうのでしょう。安倍さんをはじめ、閣僚の皆さんの胸に付けられた青いリボンのバッジが、なぜか空々しく輝いて見えるのは、このジジイだけでしょうか。今回の被害者・後藤さんは命の危険を覚悟したシリア入国だったのに比べ、拉致被害者の方々はごく普通の生活をしていたとき、不本意に連れ去られた「無辜(むこ)」の人たちなのです。しかも、北朝鮮は同じテロ国家でも、日本の政府関係者が命の危険を伴わずに入国出来る〝お隣さん〟ではありませんか。何もしないでいれば、竹島だって敵対国でもない国にいつの間にか占拠されてしまうのです。また、小笠原諸島に無法に入り込み荒らしていく中国漁船に手も足も出せない国が、5兆円もの防衛予算を使っているのですよ。アベノミクスはひとまずおいといて、安倍さん、国民の悲しみを少しでも減らすために立ちあがってください。8%に上げた消費税を武器にして「出来ることからコツコツと」私たち国民と一緒にやりましょう。これこそあなたが後世に名を残す最大かつ最善の仕事だと思います。


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