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April , 2024
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週間IDOBATA回顧録(11月22~28日)

2014年11月29日(土)11時21分更新

 今週はどんな出来事があったのか。本サイトが気になったニュースを振り返る「週間IDOBATA回顧録」。意外と毎日、いろんなことがあるもので…。早速、プレイバックといってみよう。

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 【22日(土)】

地震はいつ起こるかわからない(写真は地震体験車)

地震はいつ起こるかわからない(写真は地震体験車)

 ○…この日の午後10時過ぎ、関東、甲信越に住んでいる一部の人たちのスマホや携帯電話がけたたましい電子音を発し、テレビ画面からは「緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください」のアナウンスが被さった。すわっ、大地震か! その後、少しの間を置いた10時8分にグラグラっ…。首都圏は震度3以下と比較的軽微な揺れで済んだが、信越地方は違っていた。地中奥深くから「ドスン」と突き上げるような縦揺れに続き、横揺れが20~30秒ほど続いた。震源地が長野県北部、震源の深さは約10㌔、地震の規模を示すマグニチュードは6.8。最大震度6弱を記録したのは長野市と小谷村、小川村、震度5強が白馬村、信濃町とすべて長野県内の市町村だった。とくに被害が大きかったのは白馬村。30戸の住宅が全壊し、小谷村の4戸を合わせると長野県内で34戸が全壊、半壊も25戸に及んだ。県内では40人以上のけが人も出た。

 【23日(日)】

 ○…この日、大相撲九州場所の千秋楽が行われ、横綱白鵬(29)が同鶴竜(29)を寄り切りで下し、14勝1敗で賜杯を手にした。通算32回目の優勝は、大鵬が1971年の初場所で優勝(14勝1敗)し、記録した歴代最多優勝に遂に肩を並べたのだ。到達年齢は29歳8カ月。30歳7カ月だった大鵬を1年ほど上回った。

 入門当時、力士としては身長175㌢、60㌔台しかなかった貧弱な体も、2001年春場所に初土俵以来、食べまくり、稽古しまくりで今では190㌢超、160㌔弱に成長した。その威風堂々とした男の目から、涙がとめどなく流れたのは優勝を決めた取組後だった。昨年1月に72歳で亡くなった「角界の、そして日本の父」と慕う納谷幸喜さん(大鵬)を病床に見舞ったときを思い出していたからだ。その時「32回の優勝に近づけるよう目指していく」と約束した白鵬。その約束を果たしたことで、自然と涙があふれ出た。年明けは〝父越え〟の33回目の優勝を目指し…と美談で終わらせたいところだったが、平成の大横綱は「巨人、大鵬、卵焼き」と万人に好かれた昭和の大横綱と少し勝手が違った。いかんせんこの横綱、批判も多い。今場所も8日目の取り組みで、負けた照ノ富士を土俵下でダメ押し。あわや照ノ富士の巨体が観客を押し潰す危険性もあった。ダメ押しに加え、懸賞金のぞんざいな受け取り方など、毎場所のように横綱としての品格が問われる白鵬。24日行われた横綱審議委員会でも、態度が悪いと問題視する委員もいた。もちろん大記録に並んだ偉業を称賛する声がある一方、「大鵬が綱を張って優勝を重ねた時代は、大相撲人気も力士の力量、質ともに断然上。大鵬の記録に並んだと言われてもねえ」と納得できないとばかりにそう口にする往年の相撲ファンも少なくない。そういやあ、巨人も卵焼きも主役の座から滑り落ち、今やすっかり脇役!?

 相撲の話題が長くなったが、ついでにこの場所では79年ぶりに更新された大記録がある。これまで1935年の夏場所で、東前頭5枚目の能代潟が8勝3敗(当時1場所11日制)で勝ち越したときの年齢(40歳1カ月)が、角界の勝ち越し最高齢記録だった。それを今場所、40歳2カ月の西前頭11枚目の旭天鵬が10勝5敗で勝ち越し、能代潟の記録を1カ月更新した。旭天鵬曰く「世の中の中年男性の励みになるかも」。

 【24日(月)】

 ○…この日、15歳未満からの臓器提供としては国内6例目、また脳死判定基準がさらに厳しいと言われる6歳未満からのそれとしては2例目となる移植手術が行われた。前日の23日、順天堂大学病院(東京)で脳死と判定された女児から提供された臓器のうち、腎臓は東京女子医大病院(同)の40代の女性と東京医大八王子医療センター(同)の60代の女性にそれぞれ移植、心臓はチャーター機で伊丹空港に運ばれ、大阪大学病院で心不全を繰り返して入院中だった10歳未満の男児に移植された。また京都大学病院では10歳未満の男児に肺、10代の女性に肝臓が移植され、いずれも手術は成功した。

 臓器を提供した女児の両親は「娘は進んでお手伝いをしたり、困っている子がいれば寄り添って声をかけてあげるような、とても心の優しい子でした。臓器提供という形で病気に苦しむお子さんを助けることに、娘はきっと賛同してくれると信じています。こうして娘が短い人生の最期に他のお子さんの命を救うことになれば、残された私どもにとっても大きな慰めとなります」とコメントを寄せた。臓器移植に関して、日本は立ち遅れているとよく言われる。1万人近くもドナーがいる米国に比べ、日本はせいぜい50人程度。医師や移植コーディネーターの不足に加え、葛藤が多いと言われる臓器提供家族の心のケアも必要とされる。臓器移植自体に賛否両論あり、課題はまだまだ山積している。日本の臓器移植は、まだスタート地点にあると言っても間違いではないだろう。

 【25日(火)】

 ○…21日から小学4年生が開設したウェブサイトが大きな話題になっていた。「どうして解散するんですか?」というタイトルで、今回の衆院解散総選挙の大義を問う内容で、「しつもんです。」という書き出しで、その文章は始まった。「ぼくにはさっぱり分かりません。あべそーりは『みんなに問い直すための解散だ』って言っていたけど、もんだいは一体なに?」や「あとさ、アベノミクスっていうやつで、国のお金を増やすって言ってたのに、ぼくのおこづかいは増えてないよ。パパもママも財布の心配ばかりで大好きな焼肉も食べに行けない。でも1回で700億円かかる選挙は簡単にできるんだよなぁ。ねえ、だれのお金なの?ねぇねぇだれか教えてよ」ってな具合。

 これは核心を突いていると話題になる一方、あまりに出来が良すぎて本当に小学4年生が書いたのか? と疑問視された。すると案の定、あえなくNPO法人代表理事の大学生がなりすましで書いていることが判明、このウェブサイトは炎上したが、この日の未明、この事態に噛みついた一人の男がいた。何を隠そう、解散総選挙を決めた張本人の安倍首相が自らの交流サイト「フェイスブック」を通し、「批判されにくい子供になりすます最も卑劣な行為だと思います」とこのサイトと大学生を批判したのだ。ただ安倍首相のこの反応に「もちろん、なりすましは褒められた行為じゃないけど、誹謗中傷しているわけではなく、誰もが抱く素朴な疑問ばかり。いくら相手がNPO法人の代表理事と言っても、たかが大学生。一国の総理ともあろう人物が、どうしてそこまでカリカリすんだろう。情けないったらありゃしない」(政界関係者)などの批判も少なくない。

 そう思っていたら、今度は与党自民党がNHKと在京民放各局に選挙報道の公平中立を求める要望書を提出していたことが分かった。テーマ選びから出演者の発言回数など、かなり細かな項目について要望しているという。これは場合によって、報道の自由や編集権に政治権力が介入する恐れがあるなどと懸念する声も聞こえている。早速、その影響か28日深夜(29日未明から早朝まで)放送のテレビ朝日系討論番組「朝まで生テレビ!」に影響が出た。テーマは〝総選挙直前!これでいいのか?!日本の政治〟。各党の議員のほか当初、出演予定だった評論家の荻上チキ氏に26日、番組サイドから出演取り止めの連絡が入ったという。同氏によると、その理由は「局の方針と制作側の方針が一致しなかったため、とのことでした」とし、「スタッフも戸惑っている模様です」と付け加えた。当初予定されたタレントの小島慶子の出演も見送られ結局、各党議員だけの討論になった。安倍さんが中国の周さんや韓国の朴さんにならなければいいが…。

 【26日(水)】

 ○…この日、第65回NHK紅白歌合戦の出場者51組が決定した。白組初出場は4人組のバンドでメンバーの一人がピエロのマスクをかぶっていることでも有名なSEKAI NO OWARIとV6。V6は結成20周年を迎え、さらに今季の大河ドラマ(軍師官兵衛)の岡田准一だけでなく、大河は3度出演の森田剛や、2010年から朝の情報番組「あさイチ」のキャスターを務める井ノ原快彦などNHKへの貢献度が高いメンバーが多数いるのにかかわらず初出場は七不思議に近かった。一説には〝ジャニーズ枠〟が影響したという話もあるが、SMAPやTOKIO、また今回、2度目の出場を果たすSexy Zoneなどはコンスタントにヒット曲を飛ばしている。ところがV6は…。ファンには悪いが、俳優業や司会業での活躍は目立つが、歌う姿はあまり見かけない。歌合戦だけに、今さらV6が出てきて歌を披露されてもピンとこない!?

 紅組はHKT48とMay.J、薬師丸ひろ子が初出場組。薬師丸は「セーラー服と機関銃」や「探偵物語」、「メイン・テーマ」などかつて大ヒットを飛ばした名曲が多数あるにも関わらずの初出場。当時は学業優先などが理由で紅白出場を辞退していたとのこと。「アナと雪の女王」では主題歌を歌う松たか子の出場が期待されたが、こちらは27日に妊娠6カ月であることが発表された。松の紅白欠場は妊娠が理由だったのか、はたまた…。一部では日本語版主題歌の「Let It Go」を松が歌う場合、ディズニーとの版権問題が生じてやっかいということで出場辞退という説もあったが、真相はいまだ雪ならぬ藪の中。

 またAKB48の公式ライバルとされ、今年の紅白出場は確定的とされていたのが乃木坂46。こちらは紅白出場発表直前に、メンバーの不倫や未成年者の飲酒疑惑などスキャンダルが続出、公序良俗に厳しいNHKに眼鏡にかなわなかった。HKT48が漁夫の利!? ちなみに最多出場は白組の森進一が47回で44回の五木ひろしが続き、紅組では和田アキ子の38回が最多。総合司会は有働由美子アナ、紅白司会は吉高由里子と嵐が務める。

【27日(木)】

○…かつて矢沢永吉(65)らと伝説のロックバンド「キャロル」を組み、1970年代には「ルイジアンナ」や「ファンキー・モンキー・ベイビー」などをヒットさせた歌手のジョニー大倉さんが19日に亡くなっていたことがこの日、わかった。享年62。昨年5月肺がん宣告を受け、闘病生活を送っていたが、入院中の東京都内の病院で肺炎により容体が急変、帰らぬ人となった。故人の遺志により葬儀は近親者のみですでに行い、後日お別れの会を開く予定という。

 かつての同僚矢沢とは価値観の違いから「キャロルは矢沢だけのものじゃない。3人(大倉さん含めた他のメンバー)は(矢沢の)バックバンドじゃない」と批判したこともある大倉さん。矢沢とは1975年、キャロルを解散してから、ほとんど会うことはなく40年近く没交渉になっていた。その矢沢は所属事務所を通して「非常に残念です。心からお悔やみ申し上げます」と簡単なコメントを寄せただけだった。成り上がりを公然と口にして大成功を収め、今でもカリスマとしてロック界に君臨し続ける矢沢。その一方で商業的にも苦戦を強いられ、さらに心身ともに疲弊した大倉さん。信じる道を歩み、その志半ばでその歩みを止めることになった無念は、決して他人には推し測れない。ロッカーの死は時として物悲しい。改めて合掌。

 【28日(金)】

 ○…150㌔を超す体型に明るくおちゃめなキャラクターで人気だったオペラ歌手の中島啓江(なかじま・けいこ)さんが23日に亡くなっていたことがこの日、わかった。享年57。すでに近親者のみで葬儀を済ませ、後日お別れの会を開く予定という。

 関係者の話によると中島さんは17日、呼吸困難を訴え東京都内の病院で診察を受け、血中の酸素濃度が低いと診断された。大事をとって入院したが、本人は翌18日、都内で行われた講演会に病院から直行するなど、いつもと変わりなく元気だったという。ところが21日に容体が悪化し、一時は持ち直していたが23日に急変し、帰らぬ人となった。所属事務所でも「きっと本人も亡くなったとは思っていないのではないでしょうか」と突然の訃報を悔やんだ。

 中島さんは165㌢の身長に最高で190㌔近くまであった体重がトレードマーク。最近では約180㌔前後で推移していた体重を支え、歩行時に杖も使っていたという。太り過ぎが心臓などへの負担も懸念されていて、かつてテレビ番組のダイエット企画に挑戦したこともある。その時は20㌔前後の減量に成功したものの、今ではほぼ元に戻っていた。中島さんは1987年、宮本亜門氏の演出家デビュー作となるミュージカル「アイ・ガット・マーマン」に出演し注目を浴び、その後は音楽やバラエティー、CMなど数多くのテレビ番組にも出演した。昭和音楽短大後輩のオペラ歌手でタレントの森久美子(55)は所属事務所を通じ「あまりに突然過ぎて言葉になりません」と絶句コメントを寄せた。早すぎる死に、改めて合掌。


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