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週間IDOBATA回顧録(11月8~14日)

2014年11月15日(土)12時29分更新

 今週はどんな出来事があったのか。本サイトが気になったニュースを振り返る「週間IDOBATA回顧録」。意外と毎日、いろんなことがあるもので…。早速、プレイバックといってみよう。

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 【8日(土)】

 ○…高橋大輔が引退し、浅田真央も今季休養中ということもあり、まさにフィギュアスケート界絶対的エースの羽生結弦(20)。中国・上海で行われていたグランプリシリーズ第3戦に出場し、前日のショートプログラムで2位につけていた。実力からいっても、この日のフリーで逆転優勝が期待されていた。ところが好事魔多し。本番直前の6分間練習で、中国の閻涵(イエン・ハン)と激突。うつ伏せにリンク上に叩きつけられ、しばらくの間、立ち上がれずに倒れていた。顎や頭部から出血し、脳へのダメージも心配された。誰もが欠場を疑わなかったが、本人の意志が強く強行出場。頭部と顎にテーピングや絆創膏の応急手当てをして出てきた羽生の姿は痛々しかった。観客たちもその姿に息をのんだが、羽生の演技は鬼気迫るものがあった。フリーの演技中5度の転倒はありながら2位に入る大健闘を見せた羽生。演技後、頭部3針、顎に至っては7針も縫う大けがだったことが判明した。いくら本人の強い意志があったとはいえ、強行出場に批判の声も少なくなかった。幸いにも脳へのダメージはなかったが、帰国後の精密検査で頭部、下顎の挫創、腹部と左大腿の挫傷、右足関節捻挫で全治2~3週間の診断。今後、出場が予定されていた28日開幕のNHK杯の出場は14日時点でまだ保留の状態だ。

 【9日(日)】

 ○…米ハリウッドでこの日(現地時間8日)、第87回アカデミー賞名誉賞の授賞式があり、日本アニメ界の巨匠、宮崎駿監督(70)に同賞が贈られた。日本人が受賞したのは第62回(1989年)の黒澤明監督以来2人目。27年の第1回にチャップリンが受賞し、ほかにもウォルト・ディズニーや、近年ではポール・ニューマンやカーク・ダグラスなどそうそうたる人物が受賞している栄誉ある賞だけにそのステータスは抜群。ちなみに宮崎監督の代表作「千と千尋の神隠し」で2002年、第75回アカデミー長編アニメ映画賞を受賞している。

 【10日(月)】

 ○…「我々の市民権はどこにある!」と思わず叫びたくなった愛煙家も多いハズ。この日、超党派の国会議員で組織する「受動喫煙防止法を実現する議員連盟」(尾辻秀久会長=自民党参院議員で元厚労相)が発足した。すでに神奈川県と兵庫県のように受動喫煙を防止するための条例が施行されているが自治体はあるが、国を挙げての取り組みは初めて。今後3年以内をメドに、公共施設内の全面禁煙や屋外での完全分煙などを促し、罰金などを科す罰則規定導入も目指すという。2020年の東京五輪を念頭に置いての措置だが、愛煙家の肩身は狭くなるばかり。「酒のように、適度に吸えば健康にいいたばこが開発されないかなあ」…どこぞからそのような嘆き節が聞こえてきそうだ。

 【11日(火)】

 ○…韓国人ならなおさら、日本人もいまだあの光景は目に焼き付いている。今年4月に起きた韓国・珍島沖で起きたセウォル号沈没事件。乗客乗員295人が犠牲になり、いまだ9人が行方不明になる大惨事は、延べ209日に及ぶ捜索の打ち切りがこの日、発表された。

 くしくもこの日、乗客たちや懸命に職務を全うしようとした一部の乗員たちを置き去りにし、真っ先に船を放棄して脱出した船長のイ・ジュンソク被告(69)はじめ、適切な救助活動を行わなかった乗員15人に対する裁判の判決が光州地裁であった。殺人罪などで死刑を求刑されていたイ被告には殺人罪では無罪、遺棄致死罪としては最高刑となる懲役36年が言い渡された。遺族はもちろん、韓国内からも「判決が軽すぎる」という批判も聞かれたが、多くの専門家からは「イ被告が我先に逃げたのは間違いないが、本人が否定している限り、イ被告に乗客が死んでもいいという思いがあったかどうかを証明するのは難しい。妥当な判決だった」というコメントが寄せられた。でもTシャツにパンツ一丁の姿で一般乗客に紛れ脱出したあのイ被告の無責任極まりない行動を映像で見るたび、有期刑では犠牲者たちも浮かばれないに違いない。13日、検察当局は判決を不服として控訴した。

 【12日(水)】

 ○…ツイッターやフェイスブック、ラインやググタス…SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)はいろいろあるが、いまや若者ばかりか中高年にも利用者が広がる便利な通信コミュニケーションツールだ。そのSNSのメリットが存分に発揮される出来事があった。舞台となったのは北九州市立大学の学生生協。10月半ば、店員がお菓子の「ポッキー」と「プリッツ」12種類を業者に注文する際に、誤って10個入り1セットを1個と間違って発注してしまった。合計320個届くはずのお菓子が、何と10倍の3200個。食べ物は基本的に返品を受けないとの契約条項があり、生協サイドは途方に暮れた。とりあえず6日から専用の売り場を設置し、「HELP!」や「誤って3200個」などと張り紙に事情を書いて、何とか買ってもらえるようアピールした。そこで発揮されたのがSNS。まさに口コミならぬSNSコミで徐々に支援の輪が広がり、10日時点で半数強の1700個が売れた。11日がちょうどメーカー(グリコ)が設定した「ポッキー&プリッツの日」ということもあり、全品111円(各商品5~63円の割引)で販売。12日午前には残り1500個をすべて売り切り、3200個は完売となったのだ。「地方の大学生協が大量発注してきた時点で、なぜ納入業者はそのミスに気づけなかったのか」など細かな疑問は残るが、SNSの凄さを改めて感じるエピソードになった。

 【13日(木)】

 ○…経団連はこの日、大手企業(従業員500人以上の企業240社)が支給する冬のボーナスの第1回集計を発表した。それによると平均妥結額は前年比5.78%増の89万3538円、5%以上の伸び率はバブル期(1989~90年)以来となる2年連続、金額も過去最高だった90万4885円(2008年)に迫る数字となった。特に自動車、電機業界は6~7%と高水準でアップし、中でもセメント業界は公共事業の拡大により、14.82%と最高の伸び率を記録した。景気のいい話が各所で伝わってくるが、「それはあくまで大企業、それもアベノミクスの恩恵を受けた一部企業だけの話」(ある経済アナリスト)で好況感は庶民レベルまで降りてはこない。連日、年初来高値を更新する東京株式市場の平均株価しかり、安倍政権が金持ち優遇と揶揄されるゆえんであるのは間違いなさそうだ。

 【14日(金)】

 ○…江戸時代の1830年(天保元年)創業の日本を代表する日本料理の老舗「なだ万」が飲料大手アサヒビールに買収されることがこの日、発表された。同社がなだ万創業家から51.1%の株式を譲り受け、筆頭株主に躍り出る。買収額は明らかにされていないが、「なだ万」を冠した高級割烹料理店や洋食テーストを加えた「ジパング」など国内27、海外7の外食店舗のほか、惣菜や弁当など販売する「なだ万厨房ショップ」を百貨店の食品売り場などで展開している。年商は約150億円、かつてフジテレビ系列で放送されていた「料理の鉄人」で和の鉄人(2代目=初代は道場六三郎さん)だった中村孝明さん(66)もかつてなだ万の厨房で腕を振るっていた一人。


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