B.B.キングが神になった!
世界を代表するブルースギタリストととして知られる米国の歌手B.B.キングさんが14日に亡くなったことがこの日、わかった。享年89。キングさんは昨年10月、ツアー中に体調を崩し、その後の公演すべてを中止した。長年、患っていた糖尿病による脱水症状が原因だったという。しばらく静養しながら体調管理に努めていたが4月上旬、再び脱水症状のために緊急入院した。その後は、自身のフェイスブックなどで米ネバダ州ラスベガスにある自宅で在宅介護を受けることを明らかにしていた。
キングさんはミシシッピー州イッタベーナ生まれで、エルビス・プレスリーが愛し、また多くの有名アーティストを世に送り出したことでも知られるメンフィス(テネシー州)に移り住み、ギターの腕を磨いていった。1949年にレコードデビューを果たし、51年に送り出したシングル曲「3 O‘clock Blues」が全米R&Bチャートの1位となり、一気にスターダムへと上り詰めた。
◇NHKラジオで生誕90年を祝う特集番組が放送されたばかり
64年には彼のスタンダードナンバーといえる「Rock Me Baby」を発表、69年に出した「Thrill Is Gone」のリメイクでは、翌年のグラミー賞を受賞しした。その後も数々のヒット曲を世に送り出し、グラミー賞受賞は15回を数え、91年には日本の人間国宝に該当する米National・Heritageにも選ばれた。名実ともに「King of The Blues」として音楽界に君臨し、ジェフ・ベックやエリック・クラプトンなど数多くの有名ギタリストたちにも大きな影響を与えた。米国の情報誌「ローリング・ストーン」が選ぶ「歴史上最も偉大な100人の歌手」では96位(1位は米女性ソウル歌手のアレサ・フランクリン、2位は米の盲目歌手レイ・チャールズ、3位はE・プレスリー)にランクイン、「ギタリスト部門」のランキングでは03年に3位、11年に6位に入っている。
71年以降、来日公演も多く、今年の3月にはNHK-FMラジオで「B.B.King 生誕90年~King of The Blues ブルースを変えた男~」と題した2時間の特集番組を放送していた。残念ながら9月19日の誕生日を迎えることなくこの世を去ってしまったが、世界のミュージックシーンに残した功績は未来永劫、引き継がれていくに違いない。合掌。