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April , 2024
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「週間IDOBATA回顧録」(8月30日~9月5日)

2014年9月6日(土)01時44分更新

 今週はどんな出来事があったのか。本サイトが気になったニュースを振り返る「週間IDOBATA回顧録」。意外と毎日、いろんなことがあるもので…。早速、プレイバックといってみよう。

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 【30日(土)】

 ◆大相撲元小結でタレントの龍虎(本名・鈴木忠清=すずき・ただきよ)さんが29日、心筋梗塞で急死していることがこの日、わかった。享年73歳。

 龍虎さんは同日朝、静岡県掛川市に妻(53)と娘(21)、息子(20)の家族4人で日帰り旅行に出かけていた。市内の神社の階段を上る際に倒れ、心肺停止の状態で救急搬送されたが、そのまま帰らぬ人となった。当日はいつもと変わらず元気にしていたようで、突然の訃報だった

 1957年に初土俵を踏んだ龍虎さんは68年春場所で新入幕、70年には新小結と順調に出世したが、その後、ケガなどに悩まされ75年夏場所を最後に現役を引退した。一時、放駒を襲名して後進指導に当たるが、その後タレントに転身、テレ朝系の時代劇「暴れん坊将軍」のレギュラー出演など俳優として活躍するかたわら、TBS系の「料理天国」では14年間、レギュラーとして料理を食べ続けた。5日、行われた告別式には西川きよし、吉村真理、元横綱・北の富士など約250人が出席し、龍虎さんを見送った。

 【31(日)】

 ◆全国高校軟式野球大会準決勝で前代未聞、歴史的な大記録が生まれた。兵庫・明石トーカロ球場でこの日、というより28日に始まった中京(岐阜)―崇徳(広島)戦で大記録へのカウントダウン(いやカウントアップ?)の火ぶたが切られた。

 28、29、30日と、何とすべて延長15回のサスペンデッドゲーム。合計45回、両チーム無得点のまま試合は4日目に突入した。

 選手たちはヘロヘロ、特に中京・松井大河、崇徳・石岡樹輝弥の両エース(ともに3年)の投げ合いは壮絶で、2人合わせて1000球以上を投げていた。

 この日も延長46回から試合再開。均衡が破れたのが延長50回、遂に中京が3点を挙げ、そのまま逃げ切り、合計10時間18分に及んだ死闘に終止符が打たれたのだ。ともに50イニング、松井、石岡両投手が投じた投球数は合わせて1398球(松井709球、石岡689球)。ウイニングボールと公式スコアは、野球殿堂博物館(東京・文京区)で4日から一般公開されている。軟式野球では異例中の異例だ。

 ちなみに中京は直後(2時間半後)に行われた三浦学苑(神奈川)との決勝戦に2‐0で勝ち、2年ぶり7度目の優勝を果たした。4回途中から登板した松井投手が77球1安打ピッチング、1回戦から5試合の合計投球数は1047球(75回2/3)だった。

 参考までに甲子園(硬式)での最多合計投球数は、2006年夏の決勝で、駒大苫小牧(北海道)の田中将大投手(現ヤンキース)との投げ合いで早稲田実業(西東京)を優勝に導いた斎藤佑樹投手(現日本ハム)の7試合948球(69回)。投球過多は、常に問題視されている。

 【1日(月)】

 ◆…橋本聖子参院議員(49)が、無理チュー騒動以来、初めて公の場に顔を見せた。杖をつき、激ヤセした姿は周囲を驚かせた。JOCの常務理事続投に続き、この日開かれた日本スケート連盟理事会でも騒動の責任は問われず会長職留任。この決定に再び世間から批判を浴びた。

 その後、3日に行われた第2次安倍改造内閣では、騒動前まで入閣濃厚とまで言われていたが、大臣どころか副大臣、政務官にも選ばれなかった。

 【2日(火)】

 ◆…世のサユリストたちが歓喜した。カナダで開催中だった第38回モントリオール世界映画祭でこの日(現地時間1日)、吉永小百合(69)主演で、自身初のプロデュース作品となる「ふしぎな岬の物語」(成島出監督)がグランプリに次ぐ審査員特別グランプリを獲得した。

 共演の阿部寛たちと壇上であいさつした吉永の清楚な着物姿を見て、来年3月には古希を迎えるおばあちゃん? 少女は言い過ぎでも「ホントこの人って歳とらないよなあ」とどれくらいの人が思ったことか。〝ふしぎなミサキ〟ならぬ〝ふしぎなサユリ〟…芸能界の七不思議に違いない。

 ちなみに同映画祭では「そこのみにて光り輝く」の呉美保監督が最優秀監督賞に輝いた。

 ◆…この日、日本ハムの稲葉篤紀選手(42)が今季限りでの現役引退を発表した。1994年、法政大学からドラフト3位でヤクルトに入団、2005年には日本ハムに移籍し、07年には首位打者(打率3割3分4厘)に輝き、12年には2000本安打を達成した。ベストナイン賞、ゴールデングラブ賞をともに5回受賞、06年の日本シリーズではMVPに輝くなど、球界を代表する一流プレーヤーだった。特に日本ハムに移籍して後、本拠地・札幌ドームで稲葉の打席がくるとファンたちが行う稲葉ジャンプは、球場内が揺れると話題になった。

 ドンパ(北海道でタメ齢のこと)で7年前から交流のあるレジェンドことどさん子スキージャンパーの葛西紀明選手は「非常に残念。競技は違っても、お互い刺激し合えるいいライバルでした。お疲れさまでした」と労いの言葉をかけていた。

 オマケの話題を一つ。この日の巨人―広島戦で広島のライネル・ロサリオ外野手(25)がプロ野球史上63人目(67度目)のサイクルヒットを達成した。08年の小笠原道大選手(当時巨人=現中日)以来の快挙で、セ・リーグで31人目(33度目)。試合は巨人が9‐4で勝利した。

 【3日(水)】

 ◆…女性閣僚は小泉政権に並び、史上最多の5人、中でも重要閣僚の一角である経済産業相に、40歳のママさん議員で故小渕恵三元首相の愛娘の小渕優子衆院議員が選ばれ話題となった。この日発表された第二次安倍改造内閣は自民党総裁経験者の谷垣禎一衆院議員(69)が幹事長に〝格下げ起用〟され、前代未聞などの声が飛んだ程度で、新鮮味のない仲良し内閣と揶揄された。

 【4日(木)】

 ◆…約1世紀ぶりの快挙! この日行われた全米オープン男子シングルス準々決勝で、錦織圭選手(24=世界ランク11位)がスイスのスタニスラス・バブリンカ選手(29=同4位)をフルセットの末撃破、4時間15分に及ぶ激闘だった。

 同大会では、1918年の熊谷一弥さん以来、96年ぶり、4大大会では33年の佐藤次郎さんがウィンブルドンで記録して以来のベスト4入り。準決勝は7日(現地時間6日)、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ選手(27=セルビア)と対戦する。

 同大会では女子ダブルスに出場しているクルム伊達公子選手(43)とチェコのバルボラ・ストリツォバ選手(29)組も、錦織同様ベスト4へ進出。伊達は女子シングルスでは94年の全豪、95年全仏、96年のウィンブルドンでベスト4入りを果たしているがダブルスは初、こちらも注目される。

 ◆…全国学力テスト、正式には全国学力・学習状況調査という。小中学校の最高学年(小学6年生と中学3年生)を対象に毎年4月、国語、算数(数学)、理科の3教科で行われている。本来の目的は「子どもたちの苦手な分野を把握し、今後の学習に生かすこと」だが、静岡県の川勝平太知事(66)は違っていた。伏線があり、まず昨年実施された学力テストで、静岡県が小学生の国語Aで全国最下位。全国平均を上回った学校の校長名を公表し、「教育内に必要以上のプレッシャーと競争原理が働きかねない」と批判を受けた。

 学力テストの結果については、教育委員会の判断で公表は可能だが、同県教委の方針に反し、この日、川勝知事は、昨年に引き続き、独断で県のホームページに小学生の国語Aで全国平均を上回った校長名と市町村ごとの平均正答率を公表した。同知事の越権行為に「明らかなルール違反だ」と文科省は激怒するとともに、有識者からも「現場の実情を全く理解できていない短絡的な行動だ」と批判が寄せられた。

 川勝知事はこれら批判に対し「学力の問題は先生の責任であるとともに功績。テストは受ける以上、結果は公表するべき」と答えた。成績公表が単純に結果だけを意識したものなのか、それとも…。

 仮に公表結果が教師たちにやる気を起こさせ、静岡県の学力だけが上がったとしよう。「静岡県は全国に誇れる教育県」と自慢したいという気持ちがどこかにあっての行動であれば「自分たちだけが幸せであればそれでいい」というどこぞの国と何ら変わらない。そうでないことを願いつつ、川勝知事の真意を問いたいところだ。

 ◆…ヤンキースの黒田博樹投手(39)がこの日(現地時間3日)のレッドソックス戦に勝利し、自ら記録する日本人メジャーの連続2ケタ勝利記録を4年から5年に伸ばした。今季はこの日までに10勝8敗となり、メジャー通算は78勝78敗のイーブンになった(日米通算で181勝167敗=セーブは広島時代に1回だけ)。

 【5日】

 ◆当初は東京・代々木公園内だけと見られていたデング熱ウイルスを保有する蚊。この日は東京・新宿中央公園内で蚊に刺されたとみられる埼玉県の30代の男性が、デング熱に発症していることがわかった。

 また8月17日と24日に代々木公園を訪れた横浜市内の20代の女性がデング熱に感染、そうとは知らずに訪れた同市金沢区の海の公園内で4カ所ほど蚊に刺されたことが判明。公園内にはデングウイルスを保有する蚊がいる可能性が極めて高いため、同市は感染拡大を防ぐため、公園の一部を閉鎖した。拡大の一途を辿るデング熱感染者は、この日までに15都道府県72人に上っている。

 ◆…AKB48の仕掛け人、秋元康氏がこの日、来春にも札幌にAKBの姉妹グループSPR48を発足させることを明らかにした。現在、専用劇場設置を含め、地元企業や関係各所と調整中なのだとか。

 ◆…中日の山本昌投手(49)がナゴヤドームで行われた阪神戦に、今季初となる先発登板。2点リードの5回5安打無失点で後続に託し見事、試合は6‐0の完封リレーで勝利した。山本は今季初勝利を挙げるとともに、49歳25日での勝利は1950年、当時48歳4ヵ月で達成した浜崎真二投手(阪急)のプロ野球最年長勝利、出場、登板、先発のすべての記録を更新。半世紀以上破られることのなかった大記録に球場は歓喜した。

 試合後、「幸せな野球人生だと思う」と口にした山本。高校は別ながら山本の2年後輩で、同じ神奈川県内で甲子園を目指して戦ったAさん(自営業)はこういう。「あくまで当時の話ですが、僕を含め、神奈川県の強豪チームの選手って、野球もするけど、遊びもケンカも半端なかった。そんななか山本さんは常に真摯に野球に取り組み、悪い噂は一切聞かれなかった。それと恵まれた体。これがあったからこそ今回の記録につながった」と振り返る。貪欲が信条ともいう山本。その気力があれば、まだまだ記録は伸びそうだ。

 ちなみにメジャーの記録は2012年、当時ロッキーズのジェイミー・モイヤー投手が記録した49歳151日、登板記録ともなると1965年、アスレチックスのサッチェル・ペイジ投手の59歳2カ月とされている。上には上がいるものだが、最近は「甲子園での投球過多が選手生命を短くする」と言われているだけに、日本人投手の底力を、ぜひ記録更新で世界中に見せつけてほしいものだ。


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