週間ＩＤＯＢＡＴＡ回顧録（１０月２５～３１日）
今週はどんな出来事があったのか。本サイトが気になったニュースを振り返る「週間ＩＤＯＢＡＴＡ回顧録」。意外と毎日、いろんなことがあるもので…。早速、プレイバックといってみよう。
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【２５日（土）】
○…航空３位、格安航空では最大手のスカイマークが、この日をもって成田空港を発着するすべての路線を廃止した。２０１１年、海外路線就航を念頭に運行を開始した同路線だったが、エアバス社の超大型旅客機Ａ３８０購入を巡って補償問題に発展。エ社からはすでに前納した約２５０億円の没収と、最大７００億円に上るとみられる違約金を求められ、いまだ解決の糸口はつかめていない。３１日には今年度の業績予想が発表され、当初５億円の黒字から一気に１３６億円の最終赤字に転落する見通しであることが発表された。すでに２６日から新千歳―神戸間など一部の路線で最大６９％の値上げも実施されているが、業績回復のめどは立っていない。つねに格安航空業界をけん引してきた同社だけに「このまま倒産でもされたら、他社の航空運賃値上げにも波及しそうで怖い」（プライベートでスカイマークをよく利用する会社員）と不安の声も聞こえている。
【２６日（日）】
○…フィギュアスケートＧＰシリーズ第１戦（米国シカゴ）に出場していた町田樹（２４）がこの日（現地時間２５日）行われた男子フリーで、圧巻の演技を見せ、前日のショートプログラムで首位に付けた好調そのままに合計２６９．０９?を獲得した。２位とは３４．９２?差、ぶっちぎりの優勝劇だった。高橋大輔（２８）が引退した今、羽生結弦（１９）とともに男子フィギュア界を確実に牽引する逸材に成長している。
【２７日（月）】
○…日本中に一時、激震が走った。この日の夕方、ロンドン発の全日空機で羽田空港に到着したカナダ国籍の男性ジャーナリスト（４５）が３７．８度の発熱があり、自己申告からリベリアにも２カ月間滞在していたことが判明。そのままエボラ出血熱の疑いで国立国際医療研究センター（東京・新宿区）に緊急搬送された。すぐに男性の血液を採取して国立感染症研究所村山庁舎（同武蔵村山市）に運ばれ検査、「エボラが遂に日本にも上陸か」と大騒ぎになった。血液検査の結果、２８日未明には陰性と判明、同日中にも体温が３６度台に落ち着き、再度の遺伝子検査も陰性とわかり、３０日には退院した。幸いにも大事には至らなかったが、男性の乗っていた航空会社名や便名などの詳細が公表されるまで１２時間以上の時間を要し、「万が一、この男性が陽性だったらどうしていたんだ」とする不安や、プライバシー侵害にあたらない範囲での患者の公表など、今後の課題が山積。
【２８日（火）】
○…この日、札幌市内をはじめ函館や旭川、稚内など北海道の各地で初雪を観測した。札幌は平年並みで、昨年より１１日早い初雪だった。日本一の豪雪地帯、青森・酸ヶ湯では前日夜から雪が積もり始め、この日だけでも２０㌢前後の積雪を記録した。１０月中に１０㌢を超す積雪になるのは４年ぶり、３１日現在の積雪量はゼロ。ちなみに東京都心では前日の２７日夜に木枯らし１号が吹き、確実に冬の足音が近づいてきた。
○…東京・世田谷区民１３２人がこの日、１１月１７日に導入される自動車の世田谷ナンバーに対し、同区と保坂区長を相手に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。導入後、新規登録から順次、新ナンバーになるが、住民サイドは気が気じゃない。これまでの現行ナンバーで、まさに全国人気ナンバーワンの品川ナンバーが使えなくなる不利益や、「世田谷区在住ということが特定され、プライバシーが侵害される」などの不安も聞こえてくる。原告サイドは、あくまでに金銭目的ではないという理由から賠償額は原告１人につき１円としている。果たして裁判の行方はいかに…。ちなみに世田谷区のお隣・杉並区でも世田谷区と同日に「杉並ナンバー」がスタートする。こちらは今のところ訴訟沙汰には発展していない。
【２９日（水）】
○…皇太子妃雅子さまがこの日、国賓として来日中のオランダ、ウィレム・アレクサンダー国王夫妻を迎えた天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会に皇太子殿下とともに出席した。２００３年１２月から長期療養が続く雅子さまの宮中晩さん会出席は、同年１０月にメキシコ大統領夫妻を迎えて以来１１年ぶり。週刊誌をはじめ、一部メディアでは雅子さまの体調不安に絡んで皇位継承問題など揣摩臆測も流れる中、宮中晩さん会出席は、様々な不安を払しょくする第一歩になったことは間違いなさそうだ。
【３０日（木）】
○…つねに新しい提案と進化を遂げてファンの心をわしづかみにしてきた東京ディズニーリゾート（ディズニーランド、ディズニーシー）。最近はハリーポッター人気で大阪のＵＳＪに話題を持っていかれることも少なくない。だがこの日、運営会社のオリエンタルランドは一大プロジェクトを発表した。その投資額は２０１５年３月期から２０２４年３月期までの１０年間で、実に５０００億円規模。まずランドのコンセプトは「ファンタジーランドの再開発」。「イッツアスモールワールド」などがあるファンタジーランドエリアの面積を現行の２倍に拡張、新アトラクションや飲食施設などの拡充を図る。またシーでは現行７つあるエリアにプラスして、８つ目のエリア新設を検討、複数の大型アトラクションや飲食施設などの設置を目指す。
【３１日（金）】
○…東京都はこの日、旧都知事公館を一般競争入札で売却すると発表した。東京都でも超高級住宅街で知られる渋谷区松濤１丁目に建つこの物件は、敷地面積２２２０平方㍍（約６７０坪）、建物は青島都政時の１９９７年に約１２億円かけて改修された鉄筋コンクリート造りの地上２階、地下１階の延べ床面積１８８５平方メートル（約５７０坪）、邸宅のほかにも応接室や会議スペース、日本庭園まである豪邸中の豪邸だ。９９年に就任した石原元都知事以降、公邸を使う都知事はおらず、それでも光熱費や警備費などで年間２００万円ほどの維持費がかかっているという。これまでも在日大使館や公館を中心に売却を試みたが結局買い手はつかず、今回の一般競争入札となった。土地、建物込みの最低入札価格は何と３５億１０００万円也、さて宝くじ？ いやｔｏｔｏビッグでも当てて…と意気込んだところで、どちらも１等が当たったくらいじゃとてもおっつかない代物。庶民には高根の花どころか、全く関係のない話に違いない…お後がよろしいようで。
○…日銀の黒田総裁がこの日、突然の金融緩和政策を発表した。これまでも年６０～７０兆円ペースでおカネを市場に供給し、消費マインドを高めてきた日銀。ところが４月の消費税増税や原油価格高騰などで消費マインドが低迷、期待された消費物価の伸び率も鈍化していた。このままではせっかく解消基調のデフレマインド転換に悪影響を及ぼすという判断から、追加金融緩和策として現在年５０兆円の長期国債購入額を８０兆円に増やすことを決め、今回の発表となった模様だ。
発表後、東京株式市場の株価は急騰、平均株価は一時前日比８７５円高まで跳ね上がり、最終的に１万６４１３円７６銭（前日比７５５円５６銭高）に落ち着いたものの、それでも一気に７年ぶりの高水準でこの日の取引を終えた。為替市場も即座に反応、３１日（現地時間３０日）のロンドン市場、また開場したばかりのニューヨーク市場でも急速に円安は進み、約６年１０カ月ぶりに１㌦１１２円台（前日比約３円安）の円安ドル高水準で推移。ただあまりの劇的な変化に、一部の専門筋からは副作用を懸念する声も聞こえている。
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