今日見新々(2月2日=月)
日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースをコンパクトにまとめた「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。
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【対イスラム国=日本政府の今後】
イスラム過激派組織「イスラム国」によるフリージャーナリスト後藤健二さん(47)殺害を受けて、日本国内はもとより、世界中から怒りと悲しみの声が沸き起こっている。非人道的、残忍極まりない悪事は、誰の目から見ても許されざるべきものではない。子どもでもわかる。怒りが沸く。
日本政府の対応も、概ね世論と同調するように徹底的にイスラム国を批判している。安倍首相は「その罪を償わせる」と激しく非難した。これは安倍首相が事務方が用意した声明文に自ら付け加えた一文とされており、「イスラム国に対する宣戦布告のような発言だ」と各所から懸念の声が挙がっていた。
この日、参院予算委員会で民主党の大塚議員から発言の真意を聞かれた安倍首相は「湯川さん、後藤さんを殺害したテロリストは極悪非道の犯罪人であり、どれだけ時間がかかろうとも国際社会と連携して犯人を追いつめて、法の裁きに掛けるとの強い決意を表明したものでございます」と回答した。法の裁きに掛けるため警視庁と千葉県警による合同捜査本部が設置され、事件の全容解明に向けて本格捜査が開始されたのだという。「法の裁き?」「警察が捜査?」識者の多くは耳を疑った。「シリア入りして現場検証もできない警察が、どう捜査するというのか。多分、捜査本部設置は安倍さんの発言を正当化するための、苦し紛れの措置にしか思えない」(野党関係者)。
また湯川さん、後藤さんの拘束は早い段階から日本政府、そして安倍首相は把握していた。それなのに安倍首相が中東歴訪の際、イスラム国と対峙する国々に人道支援を名目に2億㌦の援助を表明したことがイスラム国の怒りに火をつけ、今回の惨事を招いたとも言われている。
いま日本国民は総反イスラム国で一致している。ただその国民の感情に乗じて日本政府が自衛隊派遣や後方支援を最終目標としては、これは由々しき事態と言わざるを得ない。安倍首相は「それは絶対ない」と完全否定したが、果たして信用していいのかどうなのか。
「いや安倍さん、そして日本政府はよくやった。もちろん2人を無事救出できなかったことは痛恨の極みだが後藤さん、湯川さんの死を無駄にしないためにも、我々国民は一致団結してテロ対策に取り組んでいくべき。安倍さんを批判していたって始まらない」(自民党支持の某大学教授)。
どう転ぶにせよ、民主主義国家ニッポンの国民が多数決で選んだ現政権、わが日本丸は安倍船長のかじ取りのもと、航海していくことになる。
【ETC】
・2008年、東京・秋葉原で次から次へと無差別に7人を殺害し、10人を負傷させたとして一、二審とも死刑判決が出されていた元派遣社員、加藤智大被告(32)の上告判決で、最高裁第1法廷(桜井裁判長)は上告を棄却した。これで加藤被告の死刑が確定する。弁護側は加藤被告が急性ストレス障害による心神耗弱の疑いがあるとして刑事責任能力を争点にし、死刑は重すぎると訴えていた。桜井裁判長は判決で、「被告は周到な準備のもと残虐な犯行を実行した。社会に与えた衝撃は大きく、遺族の処罰感情もしゅん烈」と非難し、完全責任能力を認定した。
・本サイトで何度か取り上げたが、現在発売中の東京駅開業100周年記念Suica(1枚2000円=チャージ1500円+デポジット500円=1人3枚まで購入可能)の申し込み枚数が、1月30日の受け付け開始からたった3日間(2日午前8時現在)で約170万枚に達したという。JR東日本が発表したもので、9日までの受付終了までさらに増える見込み。ただ同社が発送予定の3月下旬までに用意できるのはわずか10万枚。取り急ぎ製作枚数を増やすことを決めたが、最初は抽選で受け取れる購入希望者を決め、枚数が揃い次第、4月以降に順次、購入希望者全員に発送する予定だという。
記念Suicaでは見込みの甘さでトラブル続きの同社だが、実はこんな朗報? もある。このままいけば販売枚数は200万枚、いや300万枚ぐらいまで達する可能性もある。Suicaの製造原価はせいぜい300円弱。仮に200万枚が売れて、その半数がふつうに使われたとする。1枚の原価を300円で計算しても、同社には17億円もの純利益が転がり込む計算だ。購入希望者には散々迷惑をかけながら、一方で大儲け。これを「禍を転じて福と為す」とか「怪我の功名」、「発車…」…いや「結果オーライ」とでも言うのだろうか。何ともうらやましい話ではあるまいか。
・世界気象機関(WMO)は、2014年の世界の平均気温を発表した。それによると14年の世界の平均気温は1961~90年の平均14.00℃に比べ0.57℃高く、記録のある1850年以降で最も高かった。また過去に平均気温が高かった15カ年のうち、14カ年は21世紀に入ってからだという。地球温暖化が顕著に表れていることを証明した形だ。