今日見新々（１月２１日＝水）
日ごと新しいニュースが飛び込んでくる。本サイトが毎日のニュースをコンパクトにまとめた「今日見新々」。今日はどんなことがあったんだろう。早速覗いていよう。
――――――――◇――――――◇――――――◇――――――◇―――――――――
【イスラム国日本人殺害予告続報】
殺害予告映像（写真左が後藤健二さん、右が湯川遥菜さん）に合成疑惑が浮上した
やはり２１日もトップニュースはイスラム過激派組織「イスラム国」による日本人２人の殺害予告だった。身代金２億㌦（約２３６億円）が７２時間以内に支払われなければ、拘束されている湯川遥菜さん（４２）と後藤健二さん（４７）を殺害するというものだ。一夜明け、いろいろと情報が伝わってきた。まず公開された映像の合成疑惑。真偽は確かではないものの、映像に映る３人の影の落ちる角度がそれぞれ違い、さらに湯川さんと後藤さんが着ているオレンジ色の囚人服が風にあおられる場面では、同じ現場で撮影されたにしては服の揺れ方の強弱がかなり違うなど不自然な点が多い。
また後藤さんがイスラム国に拘束された理由として、有力情報が伝わってきた。昨年１０月２２日ごろ日本を出発し、トルコ経由でシリア入りした後藤さんは現地でシリア事情に詳しい男性ガイドを雇ったが、どうもそのガイドに裏切られたというもの。後藤さんがトルコ在住の知人（シリア人）に電話でそう伝えてきたというのだ。その後、その知人も後藤さんと連絡が取れなくなったという。さて菅官房長官が午後の記者会見で明らかにしたところによると、殺害予告の〝７２時間〟が２３日の午後２時５０分ごろとの認識を示したという。安倍首相も、急きょ予定を変更して、中東歴訪から緊急帰国。タイムリミットが近づくなか、日本政府内では懸命な打開策が練られている。
【直木賞作家・陳舜臣さん死去】
推理小説や歴史小説、特に「阿片戦争」、「秘本三国志」、「小説十八史略」などの中国歴史小説で知られる直木賞作家の陳舜臣さんが午前５時４６分、老衰のため神戸市内の病院で亡くなった。享年９０。陳さんは台湾出身の貿易商の二男として生まれ、９０年に日本国籍を取得した。文壇にデビューしたのは長編推理小説「枯草の根」で江戸川乱歩賞を受賞した６１年。その後、６７年に「阿片戦争」３部作を完成させたことをきっかけに、日本での中国歴史小説をジャンルとして確立させていった。６９年に「青玉獅子香炉」で第７０回直木賞を受賞、その後も精力的に作品（７６年「敦煌の旅」＝大佛次郎賞、９１年「諸葛孔明」＝吉川英治文学賞など）を執筆し、９３年放送のＮＨＫ大河ドラマ「琉球の風」では原作も務めた。日本育ちの中国人として、日中間の問題に積極的に発言。９８年には勲三等瑞宝章を受章した。
【ＥＴＣ】
・ロイヤルズからＦＡになっていた青木宣親（３３）がジャイアンツと１年契約（２年目は球団に選択権）、年俸４００万㌦（約４億７２００万円）で入団することが決まった。本拠地ＡＴ＆Ｔパーク（サンフランシスコ）で記者会見に臨んだ青木は「ジャイアンツの一員になれて興奮している」と英語でスピーチ。昨年を含め、２０１０年に入って３度、通算８度のワールドシリーズ制覇のメジャー屈指の名門チームだけに、青木の活躍が期待される。背番号はヤクルト時代から続く「２３」。
・世界５４カ国、６５団体が加盟する国際競馬統括機関連盟（ＩＦＨＡ）が１４年度の「ロンジンワールドベストレースホースランキング」（競走馬世界ランク）を発表し、１位がジャスタウェイ（牡６歳）、２位にエピファネイア（牡５歳）が入り、日本馬が史上初めて１、２位を独占した。
・トヨタ自動車は、グループ全体（ダイハツ工業、日野自動車含む）で２０１４年の世界販売台数が１０２３万台（前年比３％増）に達したと発表、３年連続で世界一を確定させた。また年間１０００万台を超えるのはトヨタとしても初。ちなみに２位はフォルクスワーゲン（ＶＷ＝独、１０１４万台）、３位はゼネラル・モーターズ（ＧＭ＝米、９９２万台）が続いた。ただトヨタは１５年の販売計画を１０１５万台に縮小（昨年比１％減）、ＶＷ、ＧＭともに今年の計画はまだ公表していないが、ＶＷは中国での販売が好調なだけに、トヨタを抜いて首位浮上の公算大だ。
・オーストリアのクライシュベルクで行われたスノーボード世界選手権で女子スロープスタイルの鬼塚雅（１６歳３ヵ月、熊本・ルーテル学院高１年＝バートン）が優勝。同選手権での最年少優勝記録を塗り替えた。日本人が金メダルを獲得したのは２００９年の青野令（男子ハーフパイプ）以来２人目、来年の韓国・平昌五輪が楽しみな逸材。
