読者から届いた「ヤラセ疑惑」~本サイトがおこがましくも分析した
17日、AKBグループ恒例の「AKBじゃんけん大会」(東京・日本武道館)が開かれた。一夜明けた18日、ある読者からこんな情報が寄せられた。同大会には常に「ヤラセ疑惑」が付きまとっていたが「これで確信しました」と。やらせを確信したのは何と、優勝者が不用意に口にした発言だったという。その発言とは。
――――――――◇――――――◇――――――◇――――――◇―――――――――
「4年ほど前でしたかね。NHKでAKB48の歌をランキング形式で紹介する番組がありましてね。それを見てからですよ。AKBにハマったのは」こう語ってくれたのは、今回、本サイトに情報を寄せてくれた自営業の通称ヒクキタさん(42)。命名は、恐らく高橋みなみの〝たかみな〟を意識しているのだろう。
◇今年のじゃんけん大会はみるきー優勝
独身、バツイチのヒクキタさんは、たまに抽選に当たれば秋葉原のAKB劇場に足を運ぶこともあるが、CDを山ほど買って推しメン(自分が一番応援するAKBメンバー)を応援するほどのコアなファンではないという。それでも「彼女たちの歌を聞いていると、不思議と元気が出るんですよね」と電話口で語ってくれた。
世間で批判の的になるAKB商法にも寛大で、「売る方も売る方とは思いますが、買う方も買う方です。あのサザンだって、同じような商売していて、それで最近の音楽業界が成り立っているんですから仕方ないですよ」という。
余談はさておき、早速本題の「じゃんけん大会ヤラセ疑惑」に入ろう。今回で第5回を数えた同大会は、いつもは優勝者をセンターに据え、大会上位者を交えて新曲を発表してきたが、今回は優勝者にはソロデビューが約束された。
見事、本戦を勝ち抜き、参加総勢112人の頂点に立ったのが〝みるきー〟の愛称で知られる渡辺美優紀(20)。AKBグループの大阪ユニットNMB48のメンバーで山本彩(21)とともにツートップと言われる人気者で、今年、ファンの投票でAKBグループ内の人気を決める選抜総選挙で18位に入った。以前、本サイトの「井戸端談義」でも取り上げたことがあるが、最近はパナソニックのコマーシャルにも登場し、世間的な知名度もかなり上がってきている。
◇不用意発言にヤラセを確信
さて、このじゃんけん大会、2010年に行われた第1回こそ優勝者が内田眞由美(20=今年の選抜総選挙は圏外)という決して人気のあるメンバーではなかったが、第2回以降は篠田麻里子(28)、島崎遥香(20)、松井珠理奈(17)という、いわゆる選抜総選挙で常時、トップ10入りする人気メンバーばかり。特に、昨年の第4回優勝者の松井は1回戦から決勝までの7回戦を、すべてパーで勝ったことで「ヤラセ疑惑」に拍車をかけていた。
今年も渡辺という人気メンバーが優勝したことで、「やっぱりヤラセ」という声は少なくない。もちろん運営サイドが「ヤラセ」を認めることはあり得ないが、ヒクキタさんは優勝した渡辺の発言に違和感を覚えた。
優勝決定後、インタビューに答えた渡辺は、決勝で対戦した小嶋陽菜(26)のことを聞かれこう答えた。「こじはる(小嶋の愛称)さんを前にしたら、負けてもいいやと思いました」
この発言までは問題ないというヒクキタさんは、次の言葉で目が点になったという。「本当に八百長はないです。ガチでびっくりしました」
ヒクキタさんは、「????」としばらく考えた。「八百長ではない」は、まあいいとして「ガチでびっくり」…っておい、「ガチ」に「びっくり」してどうするの! とツッコミを入れたくなったという。
「ふつうに考えれば『ガチが当たり前』のことで、驚くことでも何でもないわけじゃないですか。みるきーの発言を額面通り受け取れば『準決勝まではいつものようにヤラセだったけど、決勝はガチンコ勝負だった。だからビックリした』となりませんか? 彼女はすでにこの大会に何度も出ているわけじゃないですか。やはり『ガチでビックリしました』という発言はおかしすぎますよ。恐らく不用意に口から出てしまったんでしょうが、僕はこの発言を聞いて、『ああヤラセはやっぱりあるんだな』と悟りました」
◇じゃんけん大会は大成功!?
せっかくのヒクキタさんの情報提供に水を差すようで忍びないが「興行の世界は所詮、そんなもの。あまり深く考えると、楽しめるものも楽しめなくなってしまう」(業界歴40年の本サイトH記者)というように、本サイト内では「別にどうでもいい話」と、意外にも冷たく突き放す意見が大半を占めた。
ただ、それではヒクキタさんへの答えにならないので、本サイトの答えはこうだ。確かに芸能界やテレビ、またプロレスをはじめとした興行の世界は、その裏側を知ってしまうと、様々な大人の事情が交錯して、業界自体が成り立たなくなるケースがある。さすがに最近、話題になっている朝日新聞のように、報道の世界でヤラセ(捏造)があればシャレにならないが、興行界のヤラセにいちいち目くじら立てていては、見る方も楽しみは半減する。
「そもそも興行の世界というものは、どれだけファンに喜んでもらい、そして楽しんでもらうかを考えるのが仕事。その対価として収入が得られるシステム。〝ヤラセ〟と言うと聞こえは悪いが、ようは筋書きやシナリオで、見るものを楽しませているといえば腹も立たない」(同)
ヒクキタさんには申し訳ないが、仮に今回の「じゃんけん大会」が限りなく黒に近い結果だったとしても、本サイトとしてはヤラセがあったとは断言しない。小説でもドラマでもそう。アッと驚く大ドンデン返しがある一方、意外と結末を見ると「な~んだ」とガッカリすることも少なくない。我々夕刊紙出身者が言うのもおかしいが、見出しにつられて買ったはいいけど「な~んだ。ダマされた」で楽しんでもらったこともあったはず(すべてとは言わないが)。ダマす、ダマされないのも駆け引きの一つ。それを見てどう読者が判断するかもエンターテインメント、興行の世界の醍醐味そのものなのだ。〝ヤラセか否か〟…この議論を提供しているだけでも、実は「じゃんけん大会」は大成功といっても過言ではない。
◇深く考えない…これが一番!
「それより」と本サイトF記者(40代)は「ガチでびっくり」という渡辺の発言に対し、「そもそもヒクキタさんは誤解して解釈していないか」と疑問を呈した。
「その場にいなかったので真意はつかめないが、渡辺美優紀が『ガチでびっくりした』と言った『ガチ』は、『ヤラセ』に対する『ガチンコ』ではなく、『びっくり』を強調するために使ったんじゃないのか。『本当に八百長はないです。(決勝でこじはるに勝てて=編集注)とてもびっくりしました(信じられません=同)』というように」
ヒクキタさん、こういう意見があるにはあるが、深く考えないのもエンターテインメントを楽しむコツ。ぜひ今後の参考にされたし。