三菱UFG業界初の1兆円超え
世の中、大企業を中心に回っているのは分かっちゃいるが、純粋な儲けが1兆円を超えるっていったいどういうこと? しがない庶民にはさっぱり分からん…そんな嘆き節が聞こえてきそう。この日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が2015年3月期連結決算を発表、純利益が前期比5%増の1兆337億円になったことがわかった。国内銀行グループとして純利益が1兆円を超えるのは史上初、日本企業全体を見ても2兆1733億円のトヨタに次いで2社目になる。16年3月期は不透明感が漂う経済情勢を考慮して1兆円を下回る9500億円と予想しているが、それでも1兆円に迫る景気のよさだ。
その一方で、最終赤字が2223億円に達し、3500人に及ぶ大リストラや大阪本社の売却などを決めたシャープ。この日も、それら経営計画の甲斐もなく、東京株式市場は同社に対し厳しい目を向け、売買高は東証1部で最高となる2億4500万株に達したが、当然、売り先行で一時、年初来最安値となる177円まで下落。結局、前日より14円安い186円で取引を終えた。同社は当初、資本金を1億円に減資し、優遇税制を受ける道を探ったが、世間から猛バッシングを受け、やむなく5億円にとどめた経緯があり、弱り目に祟り目、まさに青息吐息の状態なのは知っての通り。
片や純利益が1兆円超でわが世の春を謳歌し、片や崖っぷちの泥沼状態…あまりに対照的というほかない。でも1兆円って1億円が1万人分、1000万円だと10万人分、100万円では100万人分…かなり凄い金額なのだ。誰です?「銀行なんて他人にカネ貸して、そのアガリで食っているだけじゃねえか。1兆円だと? 借金返せずに首くくるって人もいるってえのに、ふざけてんじゃねえ」なんて過激な発言している人は。一応、これら日本を代表する金融グループは、それなりのエリート集団、「世のため、人のため、はたまた企業のためにカネが回るようにいろいろと考えている」…多分、そう思う…思いたいが、果たしてどうだろう。それはそうと1兆円、「やっぱ、うらやましいよなあ」…これがしがない庶民の偽らざる感想に違いない。
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